苦しいだけなのに、それでもなんでヤロウトするの?

 お祭りがあった。一年に一度しかない、笑いの祭り。
 それに参加したかった。自分には不適格のお祭りだったが、それでも参加したかった。
 その準備のための考えでワクワクした、どれにしようかと迷いながら、ずっとずっと胸をときめかせていた。
 でも、いざその準備を始めたとき、辛かった。苦しかった。一々一つ一つ用意するのが、なんとももどかしく、どれだけやめたいと思ったか。
 なんでやるのと自分に言ってたような気がする。周りの声を、煩わしく感じていた気がする。
 でも、なぜかやりきっていた自分がそこにいた。何でやっていたのだろう? 疲れただけだったじゃん? そして、今もその事後処理で散々な目になったじゃん?
 苦しかった。辛かった。報酬はなんもなし。ただ日を潰した。時間をなくした。すり減らしただけだった。