ワーズワーズ

「空を飛べないのはなぜだろうと考えた、考えに考えに考え抜いた。そして、やっと気づいた。俺が――鳥じゃないからだと。」


「手のひら一杯の優しさがほしい。変な意地を張らずに、何も言わずに抱きとめられる――優しさが欲しい」


「苦しいのは当たり前、辛いのは当たり前、逃げ出したくなるのも痛いほど知ってる。……でも、それでもさあ……頑張らなくちゃ、いけないんだよ。君が、ここにいたいのなら」


「かっこ悪いか? ふん、そうだろう。大人はかっこ悪いもんだ。へこへこ頭を下げて金貰って家族養わなくちゃいけないからなあ。……でもなあ、やっぱ、お前はガキだよ」


「神よ、私に教えてください。私は何をすれば、人々の役に立てるのでしょう」


「やめてくれ、やめてくれよ。これ以上、話を聞かせないでくれ、これ以上、辛いことを話さないでくれ。……涙が止まらない。哀しくてたまらない気分になっちまう」


「馬鹿にされるのは慣れた、蔑まれるのもいい、あざ笑うのなら、俺もともに笑ってやろう。だがしかし、しかしそれでも――人のいない寂しさにだけは、耐えられないんだ」


「泣き言はもう言い飽きたよ。色々グチを言い垂れた。だから、もうおしまい。『ほなどないしよか?』それを考えないと」