Epilogue//L.L=Love.Last(恋の終わりに)

 一葉の紙にライターの炎を近づける。ゆらゆらと揺らめく陽炎はそれを火を移らせて容易く燃やしていく。それは、私が綴った、彼への想いだった。この叶わなかった二つの思いに対しての総てを、その一葉に込め、燃やしたのだ。ゆっくりと、紙面に移された黒のインクも含めてこの世から離別していく私のラヴレター。
 ・・・・・・この世界にあの世があると言うならば、この手紙も、彼に届くのだろうか?
 そんな秘めた言葉も露知らず、手紙の灰は一風の木枯らしに散り散りとなって舞いだした。私はそれを見送り、一筋のナミダと、笑んだ会釈して見送った。