L.L

 突然突き飛ばされて、意識を失って起きだしてみたら病室。
 最後に見えたのは必死な形相でこちらを駆ける見知らぬ男性。
 なにもかも分からずに、私は彼に突き飛ばされたのだ。
 でも、そのことに怒りは沸いてこなかった。
 だって――

 そのただがむしゃらな表情に私は、恋をしてしまったのだから。

 prologue//L.L=Lady.Lovesick(少女の恋煩い)