Chapter4//L.L=Lament.Lunch(悲しい昼食)

 次の日、私は彼と親しき仲にあった女性と会う。と言っても親友どまりだけどね、と彼女はおどけた口調で言う。しかし、その動作の中に、相手を和ませようとする気概は見えなかった。その昼食、彼女は私をじろじろと見てきて彼についてを尋ね、私も聞く。ファミレスで騒がしき中で、それはとても、物悲しさが漂う昼食風景だった。食べ終った後十数分の間を置いて彼女は立ち上がる。どうして、と言葉を最後に、レシートをもって去っていった。私はなにも、言い返すことなど出来なかった。